神様の位

2015年01月05日 17:23

859年「新屋坐天照御魂神に従四位下を授けられる」


日本三代実録の記事にあります。

神様の位は正六位から正一位までの15段階。壬申の乱で功績のあった(霊験を示した)神々に授与したのが最初のようです。

「神様に?」と感じますが、昔は人も神も同じで、霊験を認める表現だったのでしょうか。位によって与えられる封戸も伴っていたとも言うし、名誉だけのものになったとも言い、よくわかりません。

お稲荷さんは「正一位」でトップランクですが、伏見稲荷大社がそうだからといって、小さなお社のお稲荷さんもそうなのか? 神社の格ではなくて神様の位だから、分け御魂もそれでいいわけです。

というわけで、ここでも、主祭神の天照御魂神より一番小さい境内社のお稲荷さんが、位はずっと上になります。

最初は天皇の了解に至る、慎重・厳格な審査手続きを経て決まりましたが、だんだんいい加減なものになったようです。

新屋坐天照御魂神も940年に「正四位」にワンランクアップ。しかし、これは全国各地の「名神」に対して一斉に行われたらしく、功績がある社員を抜擢するとか、同期の社員のバランスも考えるとかいう、組織の人事みたいな感じです。

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